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起業STORY

その3

グッドデザイン賞応募

いったいに、ゴミ関係の製品を扱っていると言うと、できたら聞きたくなかったと困惑される反応が多い。話せば、これまでのように長くなるしで、私も別プロジェクトだけを伝えることが多い。

 その頃、テレビで「明和電機」という吉本興行所属のパフォーマンスのユニットが楽しく、グッドデザイン賞を人間として初めて受賞(2000年度)した、ということを知った。そうか! その賞の領域の広さに感動し、もしかしたら「クルクルネット」も応募できるかもしれないと、早速インターネットで調べた。書類応募の期限は終わっていて、インターネット応募なら、〆切までに三日あった(2002年度)。

 ボンダイブルーのiMacを相棒に、やはり検索で見つけたwebデザイナーに頼んで、最初のサイト・オンラインショップの『絹と九谷コレクション・ふづき』http://www.silk-kutani.com/ を創業の翌年、1999年10月に立ち上げていた。HP作成ソフトがあるなんてことも知らないで、いきなりプロの「html」を引き継いだから、目はわるくなる、背中は丸くなるなど悪戦苦闘もしたが、自分で更新できるようになり、シルクや九谷焼も日々の発送に忙しくなっていた。

 カラスネットはいずれ凄いことになるかもしれないという直感のもとに、散乱ネットを撮り続け、素材や参考製品を購入し、頭の中では試作し続けていたので、クルクルネットをデザインした時、すぐにあるメーカーに持ち込み、サンプルを縫製してもらうことができた。

 実用新案というものは、現物が出来上がっていないと登録できないものなのだ。また、そのメーカーはこちらの了解もなく、女子社員をつかって畳んでいる様子をカタログに大きく掲載、まるで自社製品扱い。とびついてきていたので、出願登録はゆるがせにできなかった。

 さて何しろ、ゴミネットと言うだけでたじろがれるのである。着飾ってやりたくなった。二年ほどのweb経験も味方してくれた。書類審査に合格し、東京ビッグサイトの最終審査に、大手の新車や家電と並んで出展。もうそこまでで大満足。以来「グッドデザイン賞一次選考通過商品」等、ありがたく使わせてもらっている。東京では墨田区が長年のお得意さま。オリジナル製品だから競争入札なし。このことも大変ありがたいことです。
 折紙では山折・谷折というが、直線を裏表交互にミシンをかけて屏風のように折り畳めるようにして、山折の上に繋げたロープを引いて、丸めて収納するという「クルクルネット(商標名)」を完成させた。素材はペットボトル100%の再生樹脂でできたネットを見つけていた。ポリエチレン製のものより固くてシャリ感があり、ロープで引き寄せるのに都合よく、エコロジーの時代にも合っていた。

 図面は夫に描いてもらい、明細書の文章はワードで打ち込み、実用新案に出願した。こういうのは得意なのである。特許庁からは、登録までに一ヶ所の修正指導があった。「屏風のように」という表現は適切でなく、具体的に説明すべきという内容であった。